はじめに
クサガメは、日本でも人気のある淡水ガメの一種で、初心者でも比較的飼育しやすいペットです。しかし、クサガメを健康に長生きさせるためには、適切な環境づくりや日々の管理が欠かせません。
「クサガメの飼育って難しいの?」
「どんな水槽が必要?」
「餌は何をあげればいいの?」
こんな疑問を持つ方のために、本記事ではクサガメの基本的な飼い方から、適切な飼育環境の整え方、餌の与え方、健康管理のコツまで詳しく解説します。
クサガメは20年以上生きることもあるため、飼い始める前にしっかりと知識を身につけ、責任を持って飼育することが大切です。本記事を参考に、クサガメとの楽しい生活をスタートしましょう!
1. クサガメとは?基本情報を知ろう
クサガメ(Mauremys reevesii)は、東アジアに生息する淡水ガメで、日本では特に馴染みのあるカメの一種です。
1-1. クサガメの特徴
【甲長】
オスは最大15cm、メスは最大25cm程度
【寿命】
20〜30年(適切な飼育環境ではさらに長生きすることも)
【体色】
幼体は甲羅が黒っぽく、成長とともに褐色や黄褐色になる
【性別の違い】
オスは尾が太く長く、メスは尾が短く甲羅が大きい

1-2. クサガメの生態と習性
【水と陸の両方で生活する】
日光浴を好み、陸場が必要
【雑食性】
動物性・植物性の両方の餌を食べる
【冬眠する】
野生では冬になると冬眠するが、飼育下では環境次第
2. クサガメの飼育環境の作り方
クサガメを健康に育てるには、適切な飼育環境を整えることが重要です。
2-1. 水槽の選び方
~サイズ~
幼体なら45cm以上
成長後は最低でも60cm、できれば90cm以上推奨
~水深~
【幼体】
甲羅の高さの2〜3倍程度(溺れ防止)
【成体】
深くても問題なし(しっかり泳げる環境を用意)

2-2. 水質管理とフィルター
【水温】
25〜28℃が理想(冬場はヒーターが必要)
【フィルター】
外部式または上部フィルターを推奨(汚れやすいため)
【水替え】
週に1〜2回、全体の1/3〜1/2を交換
2-3. 陸場(バスキングエリア)を用意する
クサガメは日光浴(バスキング)をすることで健康を維持
石やウッドデッキ、浮島を設置
陸場は水面からしっかり上がれる高さにする
2-4. 紫外線ライトとバスキングライト
【紫外線ライト(UVB)】
カルシウム吸収を助け、甲羅や骨を健康に保つ
【バスキングライト】
体温を上げ、消化を促進
【設置位置】
バスキングライトは陸場の上(30〜35℃になるよう調整)
UVBライトは水槽全体に光が届くように設置
3. クサガメの食事と栄養管理
3-1. クサガメの餌の種類
【人工飼料(ペレット)】
主食として最適
【生き餌・動物性たんぱく質】
ミミズ、乾燥エビ、赤虫、魚の切り身など
幼体は動物性の餌を多めに
【植物性の餌】
小松菜、チンゲンサイ、水草(アナカリスなど)
成体は植物性の餌もバランスよく与える

3-2. 餌の頻度と量
【幼体】
1日1回
【成体】
2〜3日に1回
食べ残しは水質悪化の原因になるため、適量を与える
4. クサガメの健康管理と病気対策
4-1. 甲羅の病気
ピラミッド症(甲羅がデコボコする)
【原因】
カルシウム不足、栄養過多
【対策】
バランスの取れた餌、UVBライトの使用
甲羅腐れ(白い斑点や傷ができる)
【原因】
不衛生な水質、傷口からの細菌感染
【対策】
清潔な環境、水質管理の徹底
4-2. 呼吸器系の病気(肺炎など)
【症状】
口を開けて呼吸する、鼻水、食欲不振
【原因】
水温の急激な変化、低温環境
【対策】
適温の維持、体調不良時はヒーターで保温
4-3. 目の病気(結膜炎など)
【症状】
目が腫れる、充血する
【原因】
汚れた水、ビタミンA不足
【対策】
清潔な水環境、バランスの良い食事
5. クサガメの冬眠について
5-1. 冬眠させるべきか?
飼育下では無理に冬眠させる必要はない(ヒーターで水温を維持すれば冬眠なしで飼育可能)
冬眠させる場合
- 温度が15℃以下になるように管理
- 冬眠前にしっかり栄養を蓄えさせる
- 冬眠中は定期的に様子を確認

6. クサガメの飼育に必要なものリスト
アイテム | 用途 |
水槽(60~90cm以上) | クサガメの住処 |
フィルター | 水質管理 |
紫外線ライト | カルシウム吸収の促進 |
バスキングライト | 体温調整 |
陸上(浮島、石) | 日光浴用 |
ヒーター | 冬場の水温管理 |
餌(人工飼料・生餌・野菜) | 栄養管理 |
水温計・温湿度計 | 環境管理 |

「クサガメは本当に可愛くて、飼ってみるとその魅力にハマります。初めて飼うペットとしても安心して始められると思いますが、やはり長生きする分、しっかりとした環境づくりが大切ですね。クサガメとの生活は楽しく、毎日少しずつ成長していく姿を見るのが楽しみです!これから飼おうと思っている方には、この記事を参考にして、健康で幸せなクサガメライフを送ってほしいなと思います。」
7. まとめ
クサガメの飼育は、適切な環境を整え、日々の管理をしっかり行えば初心者でも十分に楽しめます。特に重要なのは以下のポイントです。
- 広めの水槽を用意し、水質管理を徹底する(フィルターを設置し、定期的に水換えを行う)
- 陸場とバスキングライトを設置し、日光浴の環境を整える
- バランスの取れた餌を与え、成長段階に応じて食事内容を調整する
- 病気を予防するため、紫外線ライトの使用や適切な温度管理を行う
- 冬眠させる場合は慎重に準備し、体調管理を怠らない
クサガメは長生きするペットです。しっかりとした知識を持って飼育すれば、20年以上一緒に暮らすことも可能です。最後まで責任を持ち、クサガメとの楽しい時間を過ごしましょう!